プロセス / ノウハウ 3話



今日は、僕なりの「ライティング」について書いてみます。

最初に言っておきますと、僕は文章を書くのが上手くありません。
国語の成績もよくありませんでした。
ライターを始めた頃には、文章がへたくそだとさんざん言われ続けました。

ですが、ライティングの仕事ができないという事ではないです。
その人なりのやり方があると思うのです。


そもそも始めにライターになろうと思ったきっかけは、自分の好きな分野の雑誌を欠かさずに見ていて、興味を持ち、若気の至りもあってこの事なら「解る」と思った事でした。

「解る」は「理解力」に繋がります。
この”わかること”をベースにしたやり方が今にも続いていて、自分は文章の書き方や言い回しで人を魅了して仕事を”解決”できない分、直感とロジックの両方から内容に乗り移るかの様にリンクして、そこで「出てくる」ことばで仕事を”解決”するようにしています。
そのことばは、その時自分の真隣りにくる感じです。

この事を、僕は「カルチャー的に取り組む」と造語で言っています。


ですので、クライアントが行っている事や物を、実際に扱っているその人たちと同じ、できることならそれ以上に解ろうと「努力」します。

コツは、話を聞きながらその人たちの大事にしている事やバイブスを感じて、知識だけでなく同じ目線に「立って居られる」ようになる集中力と、俯瞰で冷静に見る編集者特有の目を合わせて持つことだと思っています。


このようにやっていると、実際の対象物が100だとすると100以上の魅力で書く事はできませんが、本質に近いリアリティのある文は書けると気付きました。今の時代と照らし合わしてみて、”今とこれから”に必要なものだと思いましたので、そこを伸ばそうと意識してやっています。


先日、「Allstime」というレジャーブランドの仕事で、ブランド立ち上げから軸に使っていくワードの「EACH MOMENT」をはじめ文章一式をお作りしたのですが、打ち合わせで牧田耕平さんに「山野くんの文章は風景が見える。山野くんのことばで書いて欲しい」と言われ、実に上手い仕事の頼み方だなと思いました。
商品のテイストや使い方におけるフィーリング、価格帯などはその前に聞いているので、その上で自分のある部分を認められると、内面に火がついて、いい仕事をするしかありません。

良い意味で、誘導されるのは、よい仕事ができる環境を作って貰えているのと同じで、とてもありがたいのです。


ライターは、名刺1枚で誰にでもなれます。


1つのプロセスの話し◇


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